ナレーション:(私たちは日々、何も不自由なく暮らしています。しかし、一歩間違えば、ボタン一つで世界を不幸に陥れる可能性があることを、決して忘れてはなりません。)
ナレーション:(さて、ここで未知の宇宙に目を向けてみましょう。宇宙は無限に広がり、未知に満ちています。多くの作家が昔から作品を生み出してきました。この物語も、宇宙を題材にしています。多くの情報が飛び交う現代に生きる人々に、異なる宇宙環境で育った男女の冒険を通じて、人が追いついていない行き過ぎた文化科学と滅びゆく生態系や宇宙進出に警告と見直しをメッセージとして送ります。)
また、物語を短くまとめると、地球人の一郎とオリンポスアイヌの子孫であるオリンピアアイヌのフィルシアを中心に、宇宙船や4wd車で冒険を繰り広げる物語。彼らは人間の科学文化と生態系の危機に警鐘を鳴らし、死という概念が存在しないオリンポスアイヌの世界観を通じて、人間の生と死について新たな視点を提供する。という内容です。
第五章「見守られて」第三節『未知からの招待』 三節に入る前に、ここまでの一部を振り返ってみよう。横須賀のトラック・ドライバーの一郎は仕事帰りに女性記者フィルを助け、彼女を食事に連れて行き、無事駅まで送った。 フィルと別れて日常に戻った一郎は彼女との出会いを忘れて激務をこなしていた。しかし、予期せぬテレビ局からの電話が一郎の日常を変えた。それは徹の出した一郎の”UFO”複数回目撃体験が制作の目に留まり、テレビ番組に出演することになり、UFO目撃の他に毎日見る”夢”の話をした。それが北海道で取材中のアイヌ集落の伝説に酷似していることから、番組プロデューサーの河島が北海道ロケハンに誘った。数日後横須賀で一郎を探していたフィルと偶然再会し意気投合し、北海道に同伴してもらうことになった。 現地でアイヌ伝説のカギを握る考古学者白石と出会い、一郎の夢に興味を持ち解明の協力者になった。白石との出会いは一郎にとって新たな視点をもたらし、彼の夢の解明に一歩近づくこととなった。その後、一郎とフィル、白石は数日間一緒に過ごし、アイヌの伝説や文化について深く学んだ。この経験は一郎やフィルの視野を広げ夢の解釈に新たな可能性をもたらした。 一方、フィルは一郎との旅を通じて自身の人生観を見つめ直す機会を得た。一郎とフィルが白石を札幌の自宅に送り、一方、同じ頃、米国に取材中の河島プロデューサーがロズウェルの丘で死体で発見された」
そして続きは、ガス事件数日後の早朝、ここは横須賀にある一郎の住むアパート『常盤荘』の前、フィルとステファニー、龍明、ミリアの四人の美女『4エンジェルズ』達が集まっていた。彼女たちは一郎とフィルがガス事件から無事に生還したことを労うために集まったのだ。ステファニーはパルとガス事件のことについて綿密な連絡を取り合っていた。彼女たちは日頃、ミリアを「ミリ」というニックネームで呼んでいた。 ステファニー:「ハーイパル。『常盤荘』着いた。こっちは異常なし、フィル、ステファ、リュウ、ミりと一緒に行動を開始するよ」 その言葉を合図に、先ずフィルが一郎の部屋へと向かった。彼女たちの目的は一郎とフィルがガス事件から無事に生還したことを確認し、さらなる危険から一郎を守る為避難させることだった。それと見せたいものがあった。 (・・ピンポーン・・) (インターフォンが鳴ったので、小窓から見たらフィルがいた) 眠そうな声で応対する一郎。 一郎:「誰?朝から、あー寝む、まだ六時じゃん」
フィルが近所を意識し、玄関にニッコとして小声で挨拶した。 フィル:「ハーイ」 一郎が眠そうな声で玄関のドアを開けながらフィルの突然の来訪に言った。 一郎:「フィル?どうしたの?今開けるから待って」 フィルが小声で言った。 フィル:「ごめんね。早かったかな?」 ミリアが小声で挨拶。 ミリア:「ハーイ、一郎、グーモーニング」 龍明が小声で挨拶。 龍明:「ハーイ、一郎、グーモーニング」 ステファニーが小声で挨拶。 ステファニー:「ハーイ、一郎、グーモーニング」
早朝の近所の迷惑を気にして注意した一郎。 一郎:「シーッ、みんな、静かに、みんな寝てるから。ねっ」 ナレーション:(早朝の近所に気を使って、注意したが、さすが4エンジェルズは最初から小声だった) 暫くして、リュウメイの運転する4wdに乗り込み、5人は横須賀ICから東名横浜町田ICに抜け秦野中井ICを下り、県道70号で丹沢に入った。 三人掛けの後部座席でステファニーとミリアに挟まれて、緊張する一郎を見たフィルが助手席から振り向いて後部座席に声をかけた。 フィル:「あと15分ぐらいか?」 フィルのすぐ後ろにいたステファニーが反応して答えた。 ステファニー:「リュウメイ、もうすぐ左」 美女に挟まれ、逃げ出しそうな一郎が、少しフィルの声で安心したか声を出した。 一郎:「林道いっちゃうわけ」
ハンドルを握る龍明が未知を確認した。 龍明:「ここを右ね」 ステファニーのいう通りゲートの奥のトンネルを出ると大きな広場があった。 龍明がスカイブルー色した厳重な扉を見ながら指さした。 龍明:「あそこね?ゲートがあるわ」 ステファニーが車を降りてゲートに歩いて行った。 ステファニー:「ちょっと待ってて、ゲート開けるから」 電動の扉が音とともに開いた。 (ビーン、ガラガラキーガラガラキーガッチャン)
ステファニーが扉を開けると手招きして車を中に誘導した。車は敷地に入ると、目の前の山にポッカリ空いたトンネルに入った。 ステファニー:「このトンネルを抜けると目的地ですタンサワヌプリ・コタン跡よ」 トンネルを通りすぎると一郎は秘密の場所に到着し、そこが以前は人口スキー場だったことを知る。 一郎:「ここ史跡でしょ、無断で入るのやばいんじゃね。しかし、なまらっ広いんだわ」 フィルが不安そうな一郎に答えた。 フィル:「安心して、ここは以前人口スキー場だったんだけど、うちの新聞社『ユニバーサル』が数年前『アイヌのコタン』だったのを発見して買収した土地だから、大昔に集落だったなんて誰も知らないわ」 一郎がフィルの答えに安心して頷いた。 一郎:「人口スキー場だったんだ。コタンってここにアイヌの集落あッたん」
一方こちらは月の裏側から地球に向け、未確認飛行体が編隊を組み地球に接近していた。それは何処か目的でもあるのか?一定の方向に向かっている。敵なのか、味方なのか。 その物体の内部で無数の何かが蠢く。どうやら会話をしている。 エル:「オブ2より、艦長エルがオブ1へムブの許可を申請する」 オブ1パル艦長がオブ2エル艦長のムブを許可した。 パル:「オブ2艦長エルのムブをオブ1艦長パルが歓迎する」 AIリアが音声でムブ許可を確認した。 AIリア:「オブ2より、オブ1にエルがムブ許可確認」 AIリア音声でエルのムブの安全を確認した。 AIリア:「エルのオブ1ムブ確認異常ナシ」 彼らの使う言葉『ムブ』はテレポートのような瞬間移動を意味する)
一方こちらは地上の一郎と4エンジェルズ。4wd車から降りて歩いていると突然ミリアが空を見て叫んだ。 ミリア:「あっッ、あそこ」 ステファニーも空を見上げ何かに気付いて、指をさした。 ステファニー:「あれなんだろう?降りてくるよ」 一郎も二人の声にその方向を見た。 一郎:「あっ、『UFO』じゃね?なまらっ、近」 その時、割り込むように龍明が言った。 龍明:「あれは私たちの『オブ』よ」
音もなく降りてきた『UFO』数十メートル前の地に着くと、船体中央が輝き始め目の前に光の輪が出来た。 一郎:「私たちの『オブ』って何?エーッ、マジで」 ミリアも龍明と同じような言葉を言った。 ミリア:「私たちの仲間よ」 一郎はミリアに聞き返した。 一郎:「ってか、おたくら、エイリアンってこと」 龍明が一郎の慌てた声に言い聞かせるように答えた 龍明:「地上から言えばエイリアン。今回一郎に全部見せるのが、私たちの目的」 更に聞き返した一郎。 一郎:「見せるのが?目的?洗脳して地球攻めるとかっじゃないよね?」
ミリアが一郎の慌てぶりに言い返した。 ミリア:「反対よ、地球を守っているの」 一郎がそれに聞き返した。 一郎:「まもっている?」 ステファニーが更に一郎に分かるように教えた。 ステファニー:「私たちは先祖代々地球人がこれ以上間違った方向に行かないように、見守っている」 一郎が未だ納得がいかず言い返した。 一郎:「じゃあ、戦争はなぜ止めないの」 それを聞いた龍明がその疑問に答えた。 龍明:「民が未熟だという事を理解できず『ウェン』が戦争を誘発させているから難しい」
『UFO』から降りてきたのは、正確には、光から表れたのは、ファッション雑誌から飛び出してきたような金髪と銀髪の美女二人で、グレーではなかった。 フィルが一郎に美女達を紹介した。 フィル:「一郎、地球警備監視隊『シガト』のパルシア大尉とエルシア中尉よ」 パルシアが一郎に挨拶した。 パルシア:「こんにちわ一郎、『シガトのオブ1コロクル』パルです」 エルシア上空を見上げながら挨拶をした。 エルシア:「こんにちわ一郎『シガトのオブ2コロクル』のエルです。オブ2は警備の為上空に待機中です」
本文で使われる『コロクル』とは『長』を意味する造語。ベースは北海道の士族『アイヌ』の言葉で『長』を意味する『コロックル』からきている。例ーエルシアの職務は『シガトのオブ2コロクル』なので、地球警備監視隊所属の艦船オブ2の艦長ーとなる。不本意ながら階級は分かりやすくするため軍隊階級にした。シガトでは紹介など以外は階級などで呼ばず名前からのニックネームで呼び合っていた。 『UFO』オタクの一郎は都市伝説の影響で『シガト』を地球の秘密部隊の隊員と勘違いした。 一郎:「あッ、初めまして中川一郎です。噂の地球製の『UFO』ですか?」 パルが一郎に説明した。 パルシア:「いえ、私達は地と動植物を守る『オリンピア・アイヌ』です」 エルも『オリンピア・アイヌ』について更に説明した。 エルシア:「『アイヌ』は居住する天体が最期を迎えるまで、守るのが役割です」
本文で使われる『コタン』とは『集落や基地』を意味する造語。ベースは北海道の士族『アイヌ』の言葉で『村』を意味する『コタン』からきている。例ーステファニアの職務はシガト『コタン・コロクル』なので、地球警備監視隊の『シガト』基地司令ーとなる。不本意ながら階級は分かりやすくするため軍隊階級にした。 一郎はその場にいる全員に聞き返した。 一郎:「えっ、フィルも、ステファニーも、ミリアも、龍明も、『オリンピア・アイヌ』ってこと、ちょっ待って、なに?『シガト』ってなに?どう見ても人じゃん」 ステファニーが正体を告白し正式に挨拶し更に地球監視隊シガトの大佐だと明かす。 ステファニー:「ステファニーこと、地球監視隊シガト『コタン・コロクル』ステファニア大佐、宜しく、一郎、あなたも『アイヌ』なのよ『アイヌ』は平和を何より重んじるの」
龍明が正体を告白し正式に挨拶し、更に一郎も人間『アイヌ』だと教えた。 龍明:「龍明こと地球監視隊シガト『カイ』リュウケール少佐、宜しく。一郎、落ち着いて、私たちは同じ人間『アイヌ』なのよ『アイヌ』に、国境も戦争もない」 本文で使われる『カイ』とは『補佐』を意味する造語。ベースは北海道の士族『アイヌ』の言葉で『強い者、自分』を意味する『カイ』からきている。例ーミリケールの職務はシガト『カイ』なので、地球警備監視隊のシガト副官ーとなる。不本意ながら階級は分かりやすくするため軍隊階級にした。 ミリアが正体を告白し正式に挨拶し、更に自分たちは同じ人間だと説明した。 ミリア:「ミリアこと、地球監視隊シガト『カイ』ミリケール少佐、私たちと一郎は、オリンピアと地球、生まれた天体が違うだけで、宇宙では『アイヌ』は人間のこと、あなたも『アイヌ』と言うことを忘れないで」と説明した。
最後にフィルが正体を告白し正式に挨拶すると、自分は地球監視隊シガトの司令官だと言った。そして、一郎に謝りながら一郎の『夢』が役立つと伝えた。 フィル:「フィルこと地球監視隊シガト『コロクル』司令官のフィルシア大佐。一郎、脅かしてごめんなさい。あなたの夢が解決することは私達にとっても素晴らしいことかもしれないの」 ショックを隠し切れないながらも、聞き返した一郎。 一郎:「フィルがフィルシア?夢の解決?んじゃ、『グレー』は?別の天体から来た異星人ってこと」 パルシアが一郎に説明した。 パルシア:「ちょっと違います、『グレー』という固有名詞も地上の民が私利私欲で創り出したもの」 リュウケール:「自然を尊重し天体と伴に生きるアイヌしか存在出来ないという『ジッヒスターラ』という宇宙の決まりがあるの。でも地球人だけは知らない」
ミリケールが一郎に宇宙人の意味を教えた。 ミリケール:「一郎『宇宙人』っていうのは地球人が生み出した空想であり娯楽だよね」 フィルシアが横にいたパルシアの顔を見ながら、誰かを呼ぶように頼んだ。 フィルシア:「パル、『オリン』を呼んでくれる?」 パルシアがフィルシアの指示に答え、『オリン』を呼んだ。 パルシア:「オリンコロクル、こっちに来れる」 船体の下で、作業していた。『グレー』らしき一体がこちらに歩いて来て一郎に挨拶した。 オリンコロクル:「一郎こんにちは、『シガトオリン』です。この船オブのコントロールとメンテナンスや地上の生態系を調査しています。この星では見かけから、グレーと愛称がつきました」
初めて見るオリンを目の前にして、興奮しながら一郎が質問した。 一郎:「こんにちは。地上の生態系調査ってアブダクションとかですか」 オリンのコロクルが説明した。 オリンコロクル:「はい一郎。私たちは人間を守るわけではなく、地球人が忘れてしまった義務、天体を守るために活動しています。キャトルミューティレーションやアブダクション、インプラントチップなどは全てこの天体を人間による災厄から守るために行う生態系調査の一部なんです」 フィルがオリンについて、一郎に説明した。 フィルシア:「一郎、見ての通り、地球で言う”グレー”はオリンピアのテクノロジーが創造したアンドロイド、地球で言うグレータイプ以外にも作業に応じて色々種類があるの、私達の心強い仲間よ」 オリンが別れを告げ、仕事に戻って行った。 オリンコロクル:「仕事に戻ります。御用の時はお呼びください」
一郎がエンジェル達に聞き返した。 一郎:「それなら、”ウェン”って言ってたのは何?」 それを聞いたリュウケールが一郎に説明した。 リュウケール:「分かりやすく言うと、この地球という天体の主”ワリウネクㇽ”守護神が怒った時の呼び名が”ウェン”なの」 一郎はまだよく理解出来ないので、聞き返した。 一郎:「雷とかの天災のことかな?」 更にミリケールが一郎に説いた。 ミリケール:「そうだな地球で言えば、ワリウネクㇽは天体の動植物と、それを保守する正しい人をあらゆる侵略から守ってくれる神様。反対に保守しないとウェンになって制裁をする悪魔ってことでわかる?」 と言って聞き返した。 一郎:「仏さまと仁王みたいな関係かな」
ステファニアが一郎に説明した。 ステファニア:「そうね似ているかもしれないけど、それは地球人が忘れた使命を少し思い出したに過ぎないの、『ワリウネクㇽ』は宇宙全体のバランスを保つための指針かな」 フィルシアが『ワリウネクㇽ』について、更に説明した。 フィルシア:「”ワリウネクㇽ”は私達を様々な災いから守ってくれるの。しかし、義務を怠ると『ウェン』に変わり、異物を排除するために私達を苦しめるのよ」 ステファニアが追う様に続けて語った。 ステファニア:「人類と地球の契約の発端は、アイヌの一士族、オリンポスのアイヌが地上に降りた時、神秘の力”マナ”を通してするべき手続きを忘れたことなの。オリンポスのアイヌと『ワリウネクㇽ』の意思が伝わらずに異物と感じ”ウェン”になりオリンポスのコロックルゴットーの兄弟アンナキとその部下レプリカントを利用し、民とゴットーを排除したの」
ミリケールが私利私欲で起こる戦争を警告した。 ミリケール:「運よく脱出したカンナム妃ホトケールが宇宙全てのアイヌに声をかけ、『シガト』を創り、地上に暮らすアイヌを救おうとした。しかし、民はウェンの負の力『私利私欲』や『ヒアルティ』の虜になり己の幸福だけ求めているため、貧富の差がますます広がり、このままでは最後の戦争が起きてしまうよ」 ステファニアが地球が滅亡すると警鐘した。 ステファニア:「地球はこのままでは手遅れになり、滅亡するかもしれないの」 フィルシアがシガトの役目を説明した。 フィルシア:「シガトは地上で言えば宇宙連合組織の一部門」 一郎はフィルシアに聞き返した。 一郎:「シガトが地球を見守っている、宇宙連合組織?」
ミリケールが一郎に答えた。 ミリケール:「そうかも、でも人を守るためじゃないよ、地球の生態系を守るため私利私欲に毒される族を毎日『オブ』で最悪にならないように監視しているのよ」 一郎はミリケールの説明に納得した。 一郎:「俺は無信教だけど、なんとなくわかる。人々が信仰に縋ることを利用しているのか」 ミリケールは一郎に忠告した。 ミリケール:「餌である私利私欲という理念を植え付、争いで『負力』を増す」 一郎が眠そうな声で聞き返した。 一郎:「ひょっとして、『ウェン』って悪魔のこと」 ミリケールが一郎を見て答えた。 ミリケール:「自然を破壊し、間違った選択を続ける族には悪魔ね」
一郎が眠そうに言った。 一郎:「っで、”アイヌ”って、世界中にいたんだ」 ステファニアがアイヌの意味がなんであるかを一郎に説いた。 ステファニア:「一郎の言う”アイヌ”は北海道の士族。でも地球以外は”人、民、人間、人類”のことを総表して、アイヌと言うのよ」 一郎眠そうな目を擦る。 一郎:「白川先生が言っていた、”アイヌ”、ああっ、ねむ」 フィルシアが眠った一郎を見ながら言った。 フィルシア:「人のことを人類とか、”ホモ・サピエンス”と呼ぶのは地球だけ、宇宙では、”アイヌ”とか”カムイ”いうのが正しい呼び方」 ”ワリウネクㇽ”はアイヌ語で人を創った神の意味、本文では”宇宙”そのものとした。
起きたのが早かったので話を聞きながら寝てしまった。一郎が目覚めたとき、彼はSF映画に出てくるような金属製の椅子に固定されていた。 一郎:「ああ、よく寝た。おい、これ何?外してくれ」 フィルシアは、ジタバタする一郎を見つめながら、優しい声で言った フィルシア:「気が付いたようね」 一郎が驚きながら美女達を嘗めるように見つめる。 一郎:「えっ、フィル、何これ?それに全員、身長伸びた?夢か...」 フィルシアが一郎を見ながらまた優し声で言った。 フィルシア:「一郎、これがあなたが言っていた4人のエンジェルとその仲間。彼女たちは地球と宇宙の均衡を保つために戦っているのよ。」
ステファニアが一郎を見ながら言った。 ステファニア:「ハーイ、一郎、ステファニアだよ。驚いた?」 ミリケールが怖がりの一郎を見ながらからかった。 ミリケール:「ハーイ、一郎。ミリケールよ。痛くなかったでしょ?」 リュウケールが一郎を見ながら今どこにいるかを教えた。 「ハーイ、一郎。リュウケールよ。今、あなたは異次元空間に居るのよ」 一郎その言葉にビビリ聞き返す。 一郎:「えっ、全部現実ってこと?、異次元空間って?」 フィルシアが一郎を見て微笑む。 フィル:「あなたの夢を覗かせてほしいの、全て解決できるかもしれないから」
一郎その言葉に怖がる。 一郎:「かまわないけど、なんか埋めるたり、拉致なんてしないよね?」 AIリア:「ハハハッ、一郎テレビの見過ぎよ。私はリア。あなたの味方よ。あなたの過去、現在、未来を見ることが出来るの。そしてあなたが迷ったときに正しい方向にサポートするのが役目よ」 一郎がAIリアに聞き返した。 一郎:「リアって、AIって、こと?」 AIリアが一郎に答えた。 AIリア:「ホホッ、んっまぁ、似てるわね、次元が違うわ。痛くないから、これから少し協力して、一郎、私が答え出すから安心して」 ミリアが出してきた注射器の様な器具を見て怖がる一郎。 一郎:「おい、脅かすなよ、それって注射器じゃん?」
一郎は眠りにつく前に、フィルシアが何を始めるかを理解していた。彼はミリが子ども扱いした言葉に夢うつつでかかりつけの医者と間違え返事をした。その後、彼は静かに寝息を立てながら眠り着いた。 一郎:「はい先生」と言って眠りに入っていった。 一郎の体調を確認して、フィルが司令らしくテキパキと指示する。 フィルシア:「みんな始めるわよ」 オブ1搭載の『記憶再生ユニット』が音を伴い動き出した。 (・・ビイイーンン・・)
これでメッセージフィクション『ゾーラ』最後の審判 第五章「見守られて」は終わりです。最後までお付き合いありがと。次はいよいよ、メッセージフィクション『ゾーラ』最後の審判 第六章「ジッヒスターラ」第一節『メモリー』です。動き出した記憶再生ユニット。いよいよ、一郎の夢の分析が始まった、が、『4エンジェルズ』の思惑は、意外な結果に。そして一郎は全てを忘れ、日常に戻るが、乞うご期待。 物語の主要な要素を簡潔に伝えています。ただし、物語の詳細やキャラクター間の関係性などは省略されています。それらを理解するためには、プロローグから全文を読むことをお勧めします。 ・・To Be Continued・・
■データ 本文*で囲った言葉*
※マナ(mana)⇒この物語で使う神秘的な幸せと罰の力、人と動植物、天体との意思の伝達交換をいう=太平洋の島嶼で見られる原始的な宗教において、神秘的な力の源とされる概念である。 人や物などに付着して特別な力を与えるとされるが、それ自体は実体性を持たない。 元々は、メラネシア語で「力」という意味であり、漢字表記だと「瑪那」となる
※ジッヒスターラ(sich-stirrer)⇒この物語のキモ…宇宙とは大きな生命体で宇宙の掟がある(➊天体・❷動植物・❸人は居住惑星を守るためだけに存在する)もし守らなければ宇宙は消滅する。守らない人々は マナの一つウェンにより、戦争や天災・病で繰り返す次元に閉じ込められる罰がある。という考え方。
※リル⇒この物語で創造した造語オリンポスの科学が生んだAIのような電子頭脳のコードネームでドリームタイム(過去・現在・未来、多次元を自由に往来)するポガ(球体)を飛ばしてAVサーチし、一瞬にあらゆるデータ分析アンサーする地球上では考えられない超高度な電子頭脳。人によるメンテナンスは自動で不要ー永久稼働間違いは無いに等しい。端末はタブレット型スマートフォン型スマワッチ型などある。
※ベンチャイ⇒オリンポスの科学が生んだ収容10.000以上の大型居住区型宇宙船の愛称
※チプ⇒最大乗務100名の中型偵察警備船の愛称で、防衛武器搭載今回は護衛と先導もしていた。
※オブ⇒sagatシガト(地球監視監視隊)最大乗員20名の小型の偵察警備船オブ6まである。
※ワリウネクㇽ⇒アイヌの言葉で神は頂点はカンナムカムイだが・・特に人を創ったとされる神を指す。創造主⇒物語ではカンナムカムイにまとめ、カムイ種族の長を意味するが新カムイの設定では旧オリンポスのゴットーをいう。
※旧カムイ後アイヌ⇒ヒトやアイヌ人と意味するが新カムイの設定では人類を意味する。
※コロクル⇒物語では新カムイの設定で司令官などグループリーダを意味する。
※カイ⇒狩人が物語では新カムイの設定で副官、サブリーダを意味する。シガトは上官
※アイ⇒矢が物語では新カムイの設定で隊員やクルーを意味する。
※アイヌモシリ⇒アイヌの土地や建物すべてを意味する。
※ワナイヌプリ⇒アイヌ語で崖っぷちで沢のある山。沢近くの険しい山ともとれる。
※モシリ⇒カムイの土地が新カムイの設定で居住地意味をする。
※コタン⇒アイヌ語の集落=街ともとれるが新カムイの設定で街や都会を意味する。
※コタンコロックル⇒村長、新カムイの設定でも町長、市長などの集落『長』の意味。
※お膳立て⇒すぐにとりかかれるように準備をすること。また、その準備。流れを創こと。
※ステカット⇒テレビなどで番組のテーマや関連地域の風景や動植物を録画することで、全部使わないので捨てカットと呼ぶ
※マタギ(又鬼)⇒は、日本の東北地方・北海道から北関東、甲信越地方にかけての山間部や山岳地帯で、伝統的な方法を用いて集団で狩猟を行う者を指す。
※掩体壕⇒(えんたいごう)は、軍用機などの装備・物資や人員を、砲爆撃など
敵の攻撃から守るために山に掘った横穴や、コンクリートなどで造った横穴状の施設。
※遺構⇒英語で言うところの「Feature(英語版)」が、日本語の遺構に近い概念だが、一般的に「Feature」には、垂直的なもの(ピット、壁、溝など)は含まれるが、水平的なもの(生活面、床面、庭、道路など)は含まれないとされる。
※lollipopロリーポップ⇒棒つきキャンデー。スラッグで、幼児を象徴するものとして用いられることもある。物語の場合幼い心の残る初心な10代~20代の娘を言う造語。
※北帰行⇒渡り鳥の春の渡り。温暖な地域で越冬した鳥が、北の繁殖地に移動すること。ここでは故郷に久しぶりに戻る一郎の心情を言葉に例えた造語
※real dreamやprophetic dream予知夢、正夢→事実と一致する夢。 将来、それが現実になる夢やデジャブ過去に経験・体験したことのない、初体験の事柄であるはずにも関わらず、かつて同じような事を体験したことがあるかのような感覚に包まれること。
(注)挿絵はオリジナル画と、フリー素材イラストACさん、イラストボックス、イラスト屋さん、街の記録さんなどのフォトやイラストをDLし、模写しています。内容イメージに合うよう色や季節感など変たりし、オリジナルと合成して使っています。ウィキペディア(Wikipedia)ウェブリオweblio、街の記録にリンク貼っています。問題ありましたらメールかコメントください。
(注)またオリジナルや改定オリジナルの著作権利はCNBweb日本放送ーradio室に全てありますので、転写はご注意下さい。
hiro900